《0717》 野たれ死に志望 [未分類]

お医者さん自身の死生観も実に様々。

癌がいいという医者もいれば、

認知症がいいという医者もいる。

 

私自身の理想は、「野たれ死に」。

ピンピンコロリのカッコ悪い版。

もちろん延命治療など絶対勘弁。

 

昨日は、ある在宅患者さん宅で、ケア会議でした。

立派な自宅に一人暮らしですが施設に入りたいと。

よく聞くと、先日、入浴後に廊下で倒れたとのこと。

 

「強いめまいで、このまま死ぬかと思った」と言う。

昔、自宅で亡くなった隣人を検視した警察官の記憶が

蘇り、「あんなみじめな最期は嫌だ」と言われました。

 

施設だと誰かが見つけてくれて警察のお世話にならないと。

一人暮らしで死ぬと警察のお世話になると思い込んでいる。

在宅死=警察沙汰、だと誤解している典型例でした。

 

私は「自宅で野たれ死んでも大丈夫」と言いました。

ヘルパーや訪問看護師が毎日のように入っています。

「そのための在宅主治医なんですよ」と説明しました。

 

野たれ死にも立派な尊厳死、平穏死、自然死だと思います。

寝ている間に死ぬことも、悪くはありません。

もちろん平均寿命を超えて衰弱してからの話です。

 

お医者さんに聞いてみて「野たれ死に」志望の方は少ない。

病気では、圧倒的にがんが多いが、認知症も結構いました。

まあ、がんでも認知症でも、野たれ死にはあると思います。

 

PS)

春の嵐、凄かったですね。

 

デイサービスから帰れないひともいました。

訪問診療も大変でした。

 

春はこうしてやって来るんですね。

生みの苦しみのような、嵐でした。

 

今週末は、患者さんとのお花見会です。

看護師らは余興の練習に励んでいます。