お医者さん自身の死生観も実に様々。
癌がいいという医者もいれば、
認知症がいいという医者もいる。
私自身の理想は、「野たれ死に」。
ピンピンコロリのカッコ悪い版。
もちろん延命治療など絶対勘弁。
昨日は、ある在宅患者さん宅で、ケア会議でした。
立派な自宅に一人暮らしですが施設に入りたいと。
よく聞くと、先日、入浴後に廊下で倒れたとのこと。
「強いめまいで、このまま死ぬかと思った」と言う。
昔、自宅で亡くなった隣人を検視した警察官の記憶が
蘇り、「あんなみじめな最期は嫌だ」と言われました。
施設だと誰かが見つけてくれて警察のお世話にならないと。
一人暮らしで死ぬと警察のお世話になると思い込んでいる。
在宅死=警察沙汰、だと誤解している典型例でした。
私は「自宅で野たれ死んでも大丈夫」と言いました。
ヘルパーや訪問看護師が毎日のように入っています。
「そのための在宅主治医なんですよ」と説明しました。
野たれ死にも立派な尊厳死、平穏死、自然死だと思います。
寝ている間に死ぬことも、悪くはありません。
もちろん平均寿命を超えて衰弱してからの話です。
お医者さんに聞いてみて「野たれ死に」志望の方は少ない。
病気では、圧倒的にがんが多いが、認知症も結構いました。
まあ、がんでも認知症でも、野たれ死にはあると思います。
PS)
春の嵐、凄かったですね。
デイサービスから帰れないひともいました。
訪問診療も大変でした。
春はこうしてやって来るんですね。
生みの苦しみのような、嵐でした。
今週末は、患者さんとのお花見会です。
看護師らは余興の練習に励んでいます。