毎年恒例のクリニック主催のお花見を開催しました。
在宅患者さんを20名くらいご招待しました。
完全寝たきりの方は、運ぶのが大変です。
外出がなんと4年ぶりという患者もいました。
光を見るのがこれだけ久しぶりだと眩しそうでした。
胃瘻をつけた患者さんも毎年、何人か参加されます。
私は3曲歌いました。
歌い過ぎだと、怒られました。
みぞれが降りそうな寒さにピッタリの「なごり雪」。
「今、春が来て君は元気になった、
去年よりずっと元気になったー」
と、歌いながら即興で替え歌にしました。
「上を向いて歩こう」
「見上げてごらん夜の星を」
も、即興で歌いました。
看護師やケアマネたちは、みんなで笛を吹きました。
訪問看護ステーションの所長が、北島三郎に扮して
登場し、「祭り」を歌って盛り上げました。
患者さんも飛び入りで歌いました。
末期がんで寝たきりの患者さんが
笛を吹いたり、古い歌を歌いました。
沢山の老人が、その笛に泣いていました。
桜の花は下を向いて咲いていることを知りました。
やっている間に、日が差し、少し暖かくなりました。
参加者全員と写真を撮りまくりました。
これは引き延ばして全員にプレゼントします。
この写真(フォトセラピー)は本当に毎年好評です。
西宮市の「つどい場 さくらちゃん」の丸尾多重子氏も
急遽駆けつけて暖かいにメッセージを送って頂きました。
その他、実にいろいろな人と一緒に楽しみました。
恥ずかしながら、そのあとに、私は気がつきました。
これって、さくらの木の下に集っているじゃん!
まさに、「つどって」「さくらちゃん」だったのです。
昨年は、福島からの避難者との花見会でした。
彼らは、今頃、どうしているのかな?
桜を見上げながら、御苦労に想いを馳せました。
一期一会の花見。
人生も一期一会。
同じ一期一会なら楽しまなきゃ損、損。
そうそう、未明に看取りがありました。
その患者さんとの約束は半日違いで果たせませんでした。
今週は、ほとんど寝る暇の無い、充実した1週間でした。
来年もこの桜の下で会う事を祈って別れました。
沢山のボランテイアさんに手伝って頂きました。
このボランテイアの皆さんこそが、私の宝です。