《0721》 「つどって」「さくら」の下での花見 [未分類]

毎年恒例のクリニック主催のお花見を開催しました。

在宅患者さんを20名くらいご招待しました。

完全寝たきりの方は、運ぶのが大変です。

 

外出がなんと4年ぶりという患者もいました。

光を見るのがこれだけ久しぶりだと眩しそうでした。

胃瘻をつけた患者さんも毎年、何人か参加されます。

 

私は3曲歌いました。

歌い過ぎだと、怒られました。

みぞれが降りそうな寒さにピッタリの「なごり雪」。

 

「今、春が来て君は元気になった、

去年よりずっと元気になったー」

と、歌いながら即興で替え歌にしました。

 

「上を向いて歩こう」

「見上げてごらん夜の星を」

も、即興で歌いました。

 

看護師やケアマネたちは、みんなで笛を吹きました。

訪問看護ステーションの所長が、北島三郎に扮して

登場し、「祭り」を歌って盛り上げました。

 

患者さんも飛び入りで歌いました。

末期がんで寝たきりの患者さんが

笛を吹いたり、古い歌を歌いました。

 

沢山の老人が、その笛に泣いていました。

桜の花は下を向いて咲いていることを知りました。

やっている間に、日が差し、少し暖かくなりました。

 

参加者全員と写真を撮りまくりました。

これは引き延ばして全員にプレゼントします。

この写真(フォトセラピー)は本当に毎年好評です。

 

西宮市の「つどい場 さくらちゃん」の丸尾多重子氏も

急遽駆けつけて暖かいにメッセージを送って頂きました。

その他、実にいろいろな人と一緒に楽しみました。

 

恥ずかしながら、そのあとに、私は気がつきました。

これって、さくらの木の下に集っているじゃん!

まさに、「つどって」「さくらちゃん」だったのです。

 

昨年は、福島からの避難者との花見会でした。

彼らは、今頃、どうしているのかな?

桜を見上げながら、御苦労に想いを馳せました。

 

一期一会の花見。

人生も一期一会。

同じ一期一会なら楽しまなきゃ損、損。

 

そうそう、未明に看取りがありました。

その患者さんとの約束は半日違いで果たせませんでした。

今週は、ほとんど寝る暇の無い、充実した1週間でした。

 

来年もこの桜の下で会う事を祈って別れました。

沢山のボランテイアさんに手伝って頂きました。

このボランテイアの皆さんこそが、私の宝です。