4月から新しい医師が赴任されました。
病院から診療所への転身です。
みんな最初は病院から始まります。
病院と診療所では、保険診療の規則が違います。
診療所にしか無い規則がいくつもあります。
さらに保険レセプトの審査も診療所の方が厳しい。
外来診察の規則はとても複雑です。
そこに在宅医療の規則と介護の仕組みも教えます。
全体像が分からないと、在宅医療ができません。
死亡診断書の書き方も1から教えます。
在宅看取りならではの規則もあります。
交通規則と一緒だよと言いながらです。
そんなわけで、規則を教えることから始まります。
これが結構、時間がかなります。
これまで、何回やってきた作業でしょうか。
医師を教えるのは、医師しかできません。
教えるエネルギーは、普段の2~3倍。
終わるとこちらもドッと疲れます。
病院の医師が診療所に慣れるまで、3ケ月はかかります。
中には1年かかった医師もいました。
中には2年かかっても診療所に慣れない医師もいました。
病院では臓器だけ看ていれば事が足ります。
しかし診療所では、人間を診なければなりません。
言葉では簡単ですが、これを教えるのは大変です。
それでも根気よく教えていきます。
それ以外に方法がありません。
複数医師の診療所の宿命です。
研修医の教育に新人医師の研修。
それに職員教育とクレーム処理。
院長の1日はあっという間です。