《0731》 15の背中 [未分類]

昨夜は校医をしている夜間高校の検診でした。

夜間高校ですから、当然検診も夜にあります。

ここの校医になって、はや10年になります。

 

夜の診察を大慌てで終えて、7時40分に到着。

毎年、大人びた元気いっぱいの15歳がいます。

昼間働いている高校生も大勢います。

 

新入生ひとりひとりに、聴診器をあてました。

心音を聞きながら、彼らの目力、皮膚の状態、

脂肪の分布、姿勢、などもチェックしました。

 

背中にも聴診器をあてます。

呼吸音を聴きながら、背骨の曲がり具合を見ます。

まだ15歳ですが背中が曲っていない生徒は僅か。

 

肥満も多いです。

外国で見るような相当な肥満者も結構いました。

何をどう食べたらこんなに太るのだろうか?

 

皮膚の状態は、食べ物をよく反映しています。

アトピー性皮膚炎の子供の食事を見てみたい。

既に病気になっている15歳が沢山いました。

 

15の背中に、30年先がハッキリ見えます。

決して、脳卒中やがん、そして生活保護にならぬよう

教育するのが我々の使命だと確信しました。

 

年2回続けてきた「健康」の授業を、今年から

毎月、2コマすることを、校長に提案しました。

了承されました。もちろんボランテイアです。

 

全校生徒に一斉に教えるのですが、今年から

会場を体育館から食堂に移すことにしました。

会場設営の細かな打ち合わせも済ませました。

 

その後、築70年の古い建物を改めて見学。

まさに、オールデイズ3丁目の夕日の世界。

ノスタルジックな雰囲気を、満喫しました。

 

学校医は、開業医の大切な仕事です。

この夜間高校とは、とてもいいご縁を頂いています。

学校医が終わってから在宅患者さんを往診しました。

 

「夜回り先生」。

教師では無く、医者。

診療所以外でも、いろんな仕事が待っています。