《0732》 ベンツで往診する医者 [未分類]

ベンツで往診する医者。

私のことです。

今日は、「トッシーニ」さんの質問にお答えします。

 

 

ガレージにベンツが停まっている病院や医院は好きになれません。

そんな医院の先生は検査が大好きで投薬もいっぱい出してくれます。

一方、介護の事業所では高級車はあまり見かけません。

同じ人間のケアに携わる事業でもなんでこんなに

違うのだろうと思うのですが。

 

 

笑ってしまいました。

いい質問、ありがとうございます。

たしかに患者さんから見ればそのとうりでしょう。

 

昔は、国産のボロボロの車で往診していました。

すると往診する家家で同じことを言われました。

「先生、お金に困っていらっしゃるんですね」と。

 

中学校の時代の友人や同業者からも、言われました。

ボロボロの車だと、逆に変な勘ぐりをされたのです。

「頑張っていい車に乗れるようにね」と励まされた。

 

思い切って一番安い、小型のベンツに変えました。

すると、お金の心配をされなくなり助かりました。

それ以来、現在も小型のベンツで往診しています。

 

小さいことがポイントです。

路地裏が多い下町では、大型車では回れません。

小さければ小さいほどいい。

 

時々、法人所有の2人乗りの超小型車にも乗ります。

これが一番便利です。

さて、話はここからです。

 

1人で何台もの高級車やスーパーカーを所有している

超お金持ちの医療・介護関係者を何人か知っています。

彼らは普段は敢えて小型車で通勤、往診しています。

 

彼らは出会った患者さんには、こう説明します。

「お金が無いのでこんな車しか乗れないのです」と。

私は呆れ顔で見ながら、「大人だな」と思いました。

 

私にこの手を勧めてくれる有難い方もおられます。

しかも、患者さんからは、今でもこう言われます。

「お前、こんな車に乗りやがって!」

 

私は、隠さず堂々とベンツに乗りたいのです。

ベンツが嫌いな患者さんに断れても構わない。

そんなことより実物を気に入ってもらいたい。

 

ついでに言うなら、車には全く興味がありません。

小型のベンツは法人のリース車です。

年間1万キロ以上、往診で走ります。

 

時々、在宅患者さんを横に載せて検査に連れて来ます。

往診かばんは持ちませんが、ベンツが往診かばんです。

というか、私の家と言ったほうが正確かもしれません。

 

点滴やお薬や、患者さん用の資料も沢山積んでいます。

靴下やシャツやズボンやジャケットなども積んでいます。

小さいながらも、さながらキャンピングカーのようです。

 

看取りが近い時は、寝場所に変わります。

週に10回以上、車の中で食事をします。

これだけ使うとリーズ代の元はとれます。

 

車は1台ですましたい。

患者さんを騙すための小型車は所有しません。

もっとも、車自体が、嫌いなのです。

 

大昔は、歩いて往診していました。

その後、自転車で往診するように。

現在は、歩くことが少なくなりました。

 

自動車は時間と労力をセーブしてくれます。

しかし逆に、多くの筋肉を奪っていきました。

車に乗る時間に比例してゴルフが下手になりました。

 

PS)こう書くと、今度はゴルフのことを聞かれそう。