20種類ものお薬を飲んでいる人は珍しくありません。
そんな中10種類のお薬なら、、、むしろ「標準」です。
年を取るということは、お薬が増えやすいということ。
年を重ねることは、いくつかの病気を重ねること。
問題は、それを放置するか、いちいち対応するか。
医者も患者さんも態度を決めておく必要があります。
90歳にもなると、血圧が上がり、軽い心不全があり、
糖尿病の傾向があり、コレステロールや尿酸も高い。
そうそう、血液をサラサラにしておく薬も必要です。
さてもうこれだけで10種類くらいになります。
年をとるということはそれだけではありません。
全身のあちこちにガタが来ます。
膝や腰が痛く、骨粗しょう症を指摘されました。
夜間頻尿のため不眠もあります。
そういえば、頑固な便秘もありました。
ここまでで、15種類ですが、問題はこれからです。
消化が悪くなり、胃がよく痛み、時々下痢もします。
最近軽い認知症と診断され、認知症薬も勧められた。
逆流性食道炎もあるので、胃酸を抑える薬も飲みます。
薬が多すぎて胃が荒れるので、漢方の胃薬も出ました。
布団に入ると、咳がよく出るので咳止めも必要です。
さて、これで軽く20種類を超えました。
さらに問題はこれからです。
目が見えにくいので眼科に行ったら3種類処方された。
耳が遠いのと時々めまいがするので、耳鼻科も受診。
尿の出が悪いので、ついでに泌尿器科も受診しました。
さて、これで軽く25種類を超えましたね。
笑い話のようですが、本当にある話。
どこにでもありそうな、普通の話です。
でも気がついたら、大きな落とし穴にはまっていました。
臓器別縦割りの医療の行く末は、お薬が増えることです。
縦割りが進むほど、受診科目が増えます。
受診科目に比例して、お薬の種類が増えていきます。
全部止めたら元気になった。
笑い話で、よく聞きますが
実は、本当の話です。