がん拠点病院から確認の電話がかかってきたそうです。
もはや患者さんは歩けませんが、車椅子で通院すると。
外来抗がん剤治療に車椅子で通院する人が結構います。
「明日は抗がん剤治療に行きます」とのこと。
本当は、抗がん剤治療の条件は、全身状態が良いこと。
簡単に言えば自分の足で通院でき普通に食べれること。
もちろんこの患者さんはその基準から逸脱しています。
しかし、面と向かって「逸脱している」とは言いにくい。
まして、患者さんは抗がん剤で「治る」と信じています。
病院医師もさすがに言い辛くここまで来たるのでしょう。
一昨日の夜の「助けてコール」は一体なんだったのか?
まあ、我々は、たしかにその場の役に立ったんだし、
救急搬送が1つ助かったんだからそれでいいじゃん。
往診は往診。
在宅医療は在宅医療。
両者は全然別物だし。
第一、両者をちゃんと区別しなくちゃね。
在宅医療に移行する時は後で医療費のトラブルが起こるので
ちゃんと説明してからでないと、始めちゃいけないんだよ。
研修医君にそう説明しながら、やっぱりちょっと
どこか腑に落ちないものを感じていました。
「でも、抗がん剤治療って!?・・・」
思わず、研修医君に問い返していました。
(続く)