《0785》 死が、家族とのご縁の始まり(最終回) [未分類]

最近、葬儀屋さんが混んでいます。

多死社会の到来を実感します。

亡くなってから2~3日そのままのことも。

 

その後は、49日前後に訪問することもあります。

そのころには、家族はかなり落ち着かれています。

その後は、思い出すたびに立ち寄る家もあります。

 

アポなしでの訪問のこともあります。

往診と往診の合間に訪問することも。

訪問看護師も同様に訪問しています。

 

一昨日はある若者の命日を記念したイベントでした。

このように毎年、命日を思い出す患者さんもいます。

亡くなってからが、ご家族との新しいご縁の始まり。

 

この3月には看取ったご家族とのお茶会をしました。

とても荘厳で楽しい時間をみんなで共有できました。

1:1だった関係が、10:10に広がりました。

 

こうした関係になったご家族が、500人以上です。

こうして書いている間にも、どんどん増えています。

このシリーズを書き始めてからだけで7人の旅立ち。

 

往診シリーズは、今日で一旦、終了させて頂きます。

入れ替わり立ち替わり、いろんな病院から研修医君が

1週間の地域研修、という名目でやってこられます。

 

なかには熱心な志願兵もいます。

最後の訪問診療を見たいという研修医君がいました。

午後11時くらいまでかかったので呆れていました。

 

夜の訪問、夜の家族説明はどうしても時間がかかります。

しかし一番見て欲しいのは、夜の患者さんとご家族です。

昼間の通りいっぺんの訪問では分からないかと思います。

 

長いシリーズになってしまいました。

気の向くまま、寄り道しながら書いてきました。

13日からスイスでの死の権利・世界連合総会に出席します。

 

日本の尊厳死法制化議連の動向と合わせて、「死」を巡る

国内外の議論にもう少しだけお付き合いください。

とりあえず、一区切りとさせて頂きます。