午前3時が、魔の時間です。
患者さんの病状が悪化する。
ご家族の不安が最大になる。
在宅療養されている方には、心当たりがあるでしょう。
先生に電話しようか、朝まで待ってから電話しようか。
悶々としながら、悩まれる時間。
「そうだ、まず訪問看護師さんに電話しよう」
そう思い立って、看護師さんの方の電話が鳴ります。
必要とあらば、看護師さんは訪問し、処置をします。
深夜と早朝の間。
その間に、訪問看護していたことを知るのは翌朝。
メールを見て初めて知ります。
そして午前9時に、呼吸停止との電話が入りました。
その時も、真っ先に駆けつけるのは訪問看護師さん。
そのあとに、私が伺います。
看護師さんが、何から何までやってくれています。
私の仕事はご家族と話し診断書を書くだけ。
そんな中で日々が過ぎていきます。
もし、午前3時の電話に全て反応していたら、
私は倒れるでしょう。
しかし倒れずに元気に毎日、過ごせています。
すべて訪問看護師さんのお陰です。
私の「身代わり」になってくれているのです。
向こうも24時間体制なら、こちらも24時間体制。
「チーム医療」という言葉を使うのは簡単。
しかし患者さんは一人の医師と一人の看護師を求めています。
できるだけ、関わる人間を少なくするのも、大きな役割です。
訪問看護師さんを見ると、倒れないか心配です。
本当に申し訳ない想いで一杯です。
感謝、感謝、感謝。
日々、一番嬉しいのは訪問看護師さんを褒められること。
町医者にとってこれほど嬉しいことはありません。
本当に日本一の看護師さんたちだと思っています。
今日は尊厳死後蓮の総会で上京。
留守を守ってくれているのは、看護師さんです。
もちろん、医師軍団も頑張ってくれていますが。
今日は、少し舞台裏を書いてみました。