《0839》 突合点検とレセプト作業 [未分類]

「暑い」と言わないようにしています。

言ってもどうしようもない。

暑い!と思えば、もっと暑くなりそう。

 

クーラーが壊れた自宅で干からびている高齢者を

当院の医師が偶然発見しました。

軽い熱中症でしたが、幸い、点滴で回復しました。

 

さてこの暑さの中、どんな急性疾患を診ているのか?

この2~3日に診た患者さんを振り返ってみましょう。

 

・肺炎

・脳梗塞

・脳出血

・急性胆のう炎

・尿管結石

・顔面神経麻痺

・風疹

・感染性胃腸炎

・偽膜性腸炎

・腸閉塞

・胃アニサキス症・・・

 

書きながら、実に多彩な病気を診ていることに驚きます。

緊急往診も、朝、昼、晩、深夜と四部構成で続きます。

在宅看取りは、今週も3人続きました。

 

暑いけれど、決して気は抜けません。

おまけに月初のレセプト作業が待っています。

この4月から「突合点検」というシステムが始まりました。

 

医療機関のレセプトと薬局のレセプトを機械が照合します。

用法、用量、病名等が足りないと、ペナルテイを受けます。

役所の機械が機械的にやる作業なので、仕方がないのです。

 

昨日はアリセプトという抗認知症薬を出していた患者さんに

「アルツハイマー病」という病名が無かったという理由で

昨年10月からのお薬を全部減点するとの通知が届きました。

 

1年近く前の処方は、だれでももう忘れています。

患者さんも覚えていないでしょう。

しかし、しっかり書類の不備を指摘する文書が届きます。

 

10ケ月前の不手際に、今頃、ペナルテイーが課せられます。

これを「減点通知」と言います。

そしてアリセプトのお薬代は医療機関の持ち出しになります。

 

薬局はペナルテイーを受けません。

もちろん、患者さんも受けません。

受けるのは、常にお医者さんです。

 

まあ、世間で何でも悪いのはお医者さんです。

というわけで、当院では病名の点検強化を指示しました。

これでも、私は院長や理事長の仕事も毎日しています。

 

診察をしたあとは、しっかり正しい病名をつけましょう。

念仏のような説教を毎日している自分がいやになります。

しかし保険診療を続けるためには、絶対必要なものです。

 

現実には、大変複雑な保険診療の規則の中での診療です。

特に病名付けは極めて高度な技術を要します。

なんでも付ければいいというものでもありません。

 

医者が付けた病名を事務員がチェックします。

日々の診療の中でもやっていますが、

レセプト作業期間にも詳しく見直します。

 

レセプトは、公文書です。

一度出したら、訂正がききません。

ですから丁寧に、丁寧に、作成しなければなりません。

 

しかし職員に真夜中まで残業をさせている自分自身が

イヤになる時が時々あります。

正直に言えば、毎日です。

 

医療機関は月初の10日間は、どこも深夜まで電気がついています。

夜の診療が終わったあとから、レセプト作業に追われているのです。

多くの職員を残して夜の往診に出る時、後ろ髪を引かれる思いです。

 

ブログを書いたり講演するのは現実逃避かもしれません。

夏祭りに興じている人を、羨ましく思うこともあります。

早く普通の市民になりたーいと叫びたいときがあります。

 

月初は通常、ブルーになるものです。

しかし忙しくてその暇もありません。

今日も診察後、講演を2つ掛持ちしてきます。

 

 

暑い毎日。

月並みでしが、夏バテ、免疫能低下にご注意ください。

やはり、充分な睡眠が鍵だと思います。