《0844》 医者も死ぬ [未分類]

先輩のA先生の訃報に触れました。

先輩というのは医師としての先輩でもあり、

ゴルフの先輩でもあります。

春にゴルフ場でお会いした時、顔が少し浮腫んでいましたが

そこそこお元気そうで、一緒に練習場で玉を打ちました。

打ちながら、日本の医療の将来について話し合いました。

A先生と出会ったのは、25年前。

当時、一緒にゴルフをしていたお医者さんの多くは

既に亡くなりました。

一緒にラウンドした時、A先生がパー4のスタートホール

でドライバーでチョロをしたことがありました。

飛距離は、わずか50mくらいで、おもわず笑いました。

第二打は、スプーンで見事グリーンオンさせたうえに

なんとワンパターで沈めて、バーデイをとったのです。

「先生、すごーい」と言ったら、「別にー」と平然と言った。

そんな茶目っ気たっぷりのA先生が病気で亡くなったとは、

ちょっと信じられず、茫然としています。

思い起こせば、感謝の気持ちでいっぱいになります。

患者さんは、医者も死ぬことを忘れている人が多くいます。

医者はどれだけ苛めても死なない、風邪もひかない。

だから何をしても、要求しても許される、なんて風潮も。

しかし医者は短命。

一説には10歳も寿命が短いという説も。

A先生も60歳代半ばでの旅立ちでした。

種々のストレス、過度な当直業務、

不規則な生活リズム、食生活の不摂生・・・

医者の不養生という言葉そのものです。

私の周囲をあたらめて見直してみると、20代、30代、

40代で旅だったお医者さんの顔が10人ほど浮かびます。

みんな元気だった。だから医者をしていたのですが。

しかし、みんな早く亡くなられた。

何なんだろう、と思います。

彼らの人生は充実していたのか?

思い残すことは無かったのか?

伊調選手の3連覇に喜びながら、

A先生の朴報に悲しんでいます。

お盆が近いので、なおさらです。