《0851》 珍客万来 [未分類]

お盆の外来には、珍しい人たちが来られます。

お盆独特と言える人たち。

普段見慣れない方がたが沢山来られます。

 

九州や四国や関東の住所の方は、帰省中の方です。

実家が尼崎で、里帰り中という人です。

風邪をひいたり、お腹が痛くなったり。

 

外国から帰国中という方も受診されます。

アフリカの方には半年間という投薬をします。

とにかく、世界中から珍客が来られるのがお盆です。

 

5年ぶり、10年ぶり、という人も来院されます。

病院が休みだったり、他院が休診などの理由での受診。

「長尾先生がかかりつけ」と言われますが大袈裟です。

 

10年ぶりに来て、10もの症状を延々と述べる方も。

同じ料金なら聞かなきゃ損損、という感じの質問責め。

もし占いなら料金は一件いくらですが、医療費は同じ。

 

失礼ながら、ハレーすい星、とか周遊魚と呼んでいます。

私を覚えてくれていたことには感謝いたしますが、

積もる話が止まらないので、時間がかかります。

 

昨日は終戦記念日ということで、昼休みのミーテイングで

戦争の犠牲者に職員一同で黙祷を捧げました。

1年に一度、直接は知らない先人たちのために祈りました。

 

テレビで特攻隊の映像を見ていると「生と死」という言葉が

自然に想起されました。

わずか67年前には、20前後で亡くなった若者が沢山いた。

 

我々は「生と死」の間を仕事にしていますが、

彼らは、自らの命を捧げて逝った。

そんな史実に想いを馳せるのがこの季節です。

 

まだ67年。

もう67年。

そろそろ、節目が来るような予感がします。

 

そこで、昨日は、敢えて過激な意見を書いてみました。

真摯なコメントをお寄せいただいた方々に感謝します。

毎日歪んだ現場にいるとそうような気持ちになります。

 

偶然にも昨日は、大変な事件が起きました。

我々は、平和ボケのなかを生きています。

自分さえよければいい、という考えに毒されてはいないのか。

 

日本の医療制度は世界一なのに、最悪だと思っている人がいる。

あまりにも我儘な人が増えてきていると感じます。

そんな人がある比率を超えると大変危険だと思い書いています。

 

お盆の在宅医療は、職員一同、本当に大忙し。

一昨日、深夜に往診に呼ばれたお家は、ざっと数えたら

30人を超える一族郎党で溢れかえっていました。

 

まるでお祭り。

子供たちは走り回り、危篤状態の方に触れていきます。

賑やか過ぎて、楽しすぎて、死ぬに死ねない雰囲気でした。

 

内をしっかり見つめて、外にも目を向ける。

町医者とは複眼的な視点を持てる立場だと感謝です。

今日も暑くなりそうですが、どうか御自愛ください。