お盆の外来には、珍しい人たちが来られます。
お盆独特と言える人たち。
普段見慣れない方がたが沢山来られます。
九州や四国や関東の住所の方は、帰省中の方です。
実家が尼崎で、里帰り中という人です。
風邪をひいたり、お腹が痛くなったり。
外国から帰国中という方も受診されます。
アフリカの方には半年間という投薬をします。
とにかく、世界中から珍客が来られるのがお盆です。
5年ぶり、10年ぶり、という人も来院されます。
病院が休みだったり、他院が休診などの理由での受診。
「長尾先生がかかりつけ」と言われますが大袈裟です。
10年ぶりに来て、10もの症状を延々と述べる方も。
同じ料金なら聞かなきゃ損損、という感じの質問責め。
もし占いなら料金は一件いくらですが、医療費は同じ。
失礼ながら、ハレーすい星、とか周遊魚と呼んでいます。
私を覚えてくれていたことには感謝いたしますが、
積もる話が止まらないので、時間がかかります。
昨日は終戦記念日ということで、昼休みのミーテイングで
戦争の犠牲者に職員一同で黙祷を捧げました。
1年に一度、直接は知らない先人たちのために祈りました。
テレビで特攻隊の映像を見ていると「生と死」という言葉が
自然に想起されました。
わずか67年前には、20前後で亡くなった若者が沢山いた。
我々は「生と死」の間を仕事にしていますが、
彼らは、自らの命を捧げて逝った。
そんな史実に想いを馳せるのがこの季節です。
まだ67年。
もう67年。
そろそろ、節目が来るような予感がします。
そこで、昨日は、敢えて過激な意見を書いてみました。
真摯なコメントをお寄せいただいた方々に感謝します。
毎日歪んだ現場にいるとそうような気持ちになります。
偶然にも昨日は、大変な事件が起きました。
我々は、平和ボケのなかを生きています。
自分さえよければいい、という考えに毒されてはいないのか。
日本の医療制度は世界一なのに、最悪だと思っている人がいる。
あまりにも我儘な人が増えてきていると感じます。
そんな人がある比率を超えると大変危険だと思い書いています。
お盆の在宅医療は、職員一同、本当に大忙し。
一昨日、深夜に往診に呼ばれたお家は、ざっと数えたら
30人を超える一族郎党で溢れかえっていました。
まるでお祭り。
子供たちは走り回り、危篤状態の方に触れていきます。
賑やか過ぎて、楽しすぎて、死ぬに死ねない雰囲気でした。
内をしっかり見つめて、外にも目を向ける。
町医者とは複眼的な視点を持てる立場だと感謝です。
今日も暑くなりそうですが、どうか御自愛ください。