風邪の患者さんがたくさん来院されます。
ゲリラ豪雨にうたれた、
はたまた、クーラーをかけたまま寝たと。
風邪でわざわざ受診するか?と思っても
何気ない会話を交わすようにしています。
雑談の中に大きなヒントが潜んでいます。
実は、最近眠れない、
実は、彼氏と喧嘩してパニックに陥った、
実は、家族の介護で疲れ果てている・・・
ひょんなことから、余病が見つかることもあります。
肺炎を疑いレントゲンを撮ったら、肺がんだったり。
単なる風邪と決めつけない事が大切です。
背中をめくると小さな発疹がいっぱいの人がいました。
「何故、これを言わないの?」と、聞いてみました。
「近くのお医者さんに見せたら、蕁麻疹と言われたので」
風疹、でした。
私は、一目でそれと分かりました。
特徴的な発疹は、間違いようがありません。
耳の後ろのリンパ節もしっかり腫れています。
それにしても前のお医者さんが何故、分からなかったのか。
病院から開業したばかりの先生だから診たことがないのか。
それともまだ発疹の出始めで、そう確信できなかったのか。
関西では風疹が流行っているそうです。
成人男性が多いようです。
ワクチンをちゃんと打っていない世代でしょう。
妊婦さんにうつさないことが最も大切です。
そのためには、まず風疹と正しく診断することが大切です。
診断のための受診、のようなものです。
風邪の患者さんには忘れずにこう言うようにしています。
「発疹が出たら、お手数ですがもう一度来てくださいね」
次のお医者さんに馬鹿にされないためでもあるのですが。