朝晩は少し涼しくなりましたね。
秋の気配を、少しだけ感じます。
子供は夏休みの宿題が大変な時期。
昨日、部屋に入ると倒れていた高齢者がいました。
外は涼しいけれど室内はもの凄い温度と湿度です。
室内で熱中症をおこしたようです。
実は、1週間前も同じことがありました。
同居人や近くの家族に、風通しや扇風機を回すように
指示しました。
しかし、窓は閉め切り、扇風機は使っていません。
クーラーは壊れていて使えません。
修理するお金もありません。
驚いたことに、これだけ暑いのに毛布をかぶり、
頭は冬に使う毛糸の帽子をかぶっていました。
全身、汗びっしょりになって倒れていました。
実はその患者さんは認知症患者さんです。
配偶者も認知症患者さん。
いわゆる、老老、認認のパターンなのです。
認知症になると、暑い寒いがだんだん分からなくなります。
真夏でもストーブを付けてセーターを着ている人がいます。
温度を感知し衣服を合わせることも、大切な認知機能です。
居住環境も悪いが、認知症により室温の感知もできない。
同居人も同じような感じです。
水分補給することも完全に忘れている。
警戒心は強いのでヘルパーさんは入れてくれません。
私も家族と一緒でないと家の中に入れません。
このような高齢者同志の世帯が増えています。
冬の寒さも怖いですが、夏の高温多湿も怖い。
ちょうどサウナと同じ環境で寝ている高齢者が沢山います。
そんな姿を想像しながら、下町を回っています。
これから10数年間、このような老人が増え続けます。
超高齢社会とは綺麗ごとでは乗り切れる気がしません。
お互いさまという言葉は、どちらかが元気な時のこと。
みんなが同じように衰えていく時代を生きています。
先日の三重県では、高齢化率70%という町の話を聞きました。
高齢者が100%という集落もあるそうです。
住まいの問題は、国を挙げて取り組んでいます。
サービス付き高齢者向き高齢者住宅、です。
しかしその情報は老老、認認の患者さんには届きません。
高齢者の住宅情報は、もっとオープンにすべきではないか。
医療や介護は、住まいの上にあります。
もっと住環境に目を向けないといけないと思いました。