《0871》 深夜は看護師さんに変身 [未分類]

昨日は、朝から晩まで、大忙しでした。
朝一から難しい往診に引き続いて嵐のような外来。
飛び出して一気に和歌山市まで車を走らせました。

和歌山まで行くと思えば、関空がいつもより
やけに近くに感じました。
1時間強で無事、シティ・イン・ワカヤマに到着。

10月7日(日)午後に、ベストセラー作家で医師の
久坂部羊氏をお迎えしての特別講演の準備のためです。
尊厳死協会関西支部大会のスタッフ10人で3時間の会議。

大急ぎで帰ってくると、また嵐の外来が待っていました。
いつもは昼間に行く訪問診療を、今日は夜に回りました。
ある終末期近く患者さん宅を伺った時、本当に驚きました。

ビックリするほど苦しんでおられるのです。
私の診断は、呼吸不全と心不全。
首がすわらず、意識レベルが低下し、話もできません。

家族は右往左往しながら半ば覚悟されているようです。
しかし、私はその患者さんを諦めることはできません。
医療技術で立て直しできる可能性があると考えました。

しかしあいにく、午後9時を回ると看護師達は帰ったあと。
利尿剤やステロイド薬をクリニックに取りに帰りました。
実は、私自身がこの瞬間から看護師になりました。

自分の中で切り替えるのです。
医者だと思えば医者。
看護師だと思えば看護師。

幸いなことに、医者の免許はオールマイティー
薬剤師でもあり、看護師でもあり、放射線技師でもある。
だから医者が看護師として働いても何の問題もないのです。

クリニックに患者さんを助ける道具を取りに帰ったら、偶然
帰りかけの新人看護師さんがいたので、車に拉致しました。
看護師と1時間強、呼吸不全と心不全の処置を施しました。

結局、私は半分看護師程度で終わりました。
新人看護師を拉致するまでは、添い寝も覚悟しました。
しかし治療が功を奏し、2人とも無事家に帰れました。

帰ろうとすると別の患者さんから連絡が入りましたが、
他のオンコールの訪問看護師さんに、お願いしました。
まさに、看護師さん、さまさまです。

私は結構よく、看護師になります。それも深夜専門の看護師です。
注射、採血、点滴はもちろん座薬を入れたりオムツをかえたり。
最低最悪の看護師だと思いますが、他にいないので仕方がない。

深夜になると看護師へと変身する私。
人手が足りないので仕方がありません。
いや、なにより可哀そうなのは患者さんですね(笑)。

《P.S.》
今日のお昼、ワイドスクランブル(テレビ朝日)に出演の予定です。
山本晋也監督と平穏死について対談もしています。(だと思います)
ご興味のある方は、ご覧ください。