《0905》 「元気な私の在宅医の探し方」 [未分類]

【相談】

「今のところ、何も病気がなくて元気な私が、
どういうふうに医師に在宅死の希望をとりつけたらいいの?」

主人を10年間介護し、自宅で平穏死で看取りました。
先生の本に書いてある「平穏死」は、
主人の穏やかな死に方を彷彿とさせました。

そして私は今、76歳、神戸で一人暮らしをしています。
今は元気なので、病院に行くきっかけさえないのですが、
そろそろ、いざという時に在宅医療をしてくれ、
平穏死させてくれる医師を見つけなければと思っています。

先生、今、ピンピンしていてどこも悪いところのない私が、
どのように在宅医療の医師に声をかければいいのですか? 
元気なうちから、そうした約束事はできるものなのでしょうか。
(相談者・兵庫県/76歳女性)

【回答】

もっともな疑問だと思います。
何の病気も無いことは、結構なことだと思います。
通常、後期高齢者になると1つか2つは悪いところがあるもの。

大往生の先生(中村仁一先生)は、「医療に関わるな」と
警告をなされています。
実は私も同感です。

とはいっても、平穏死するには往診もしてくれる
「かかりつけ医」を探しておくことをお勧めします。
簡単なことです。

風邪をひいたときに風邪だけを診てもらうようにしてください。
2回も行けば、相性が分かります。
もし相性がよさそうなら、こう聞いてみてください。

「もし私が倒れたら、往診してもらえますか?」

人間の最後には2とおりあります。
病気で徐々に衰弱しての死と
いわゆる突然死です。

後者は、通常は、救急搬送や警察のお世話になります。
しかし前者は、かならず在宅医で対応可能です。
自宅での平穏死が可能です。

元気なうちから、近所のクチコミやネットで調べて
往診もしてくれるかかりつけ医を持っておいてください。
貴方がかかりつけ医だと思った医者がかかりつけ医です。

【PS】

山中伸弥教授のノーベル賞受賞を喜んでいます。
彼のインタビューを聞き、感動しました。
「感謝と責任」という言葉を何度も使われました。

感謝する気持ちが彼に幸運をもたらせたと思いました。
さらに、武道の心が今も流れていることを感じました。
iPS細胞が臨床で役に立つ日が来ることを期待します。