《0929》 「日本の医療教育、どこが変わればいい?」 [未分類]

【相談】

居宅事務所でケアマネをしています。
以前は病院でナースをしていましたが、
患者さんがその人らしく生き抜くためには
在宅が一番だと実感しました。

 

だから、長尾先生の本に出合えてよかったです。
先生のような在宅医がもっと増えてくれることを願うばかりですが、
医療教育等どこが変わればよいのでしょうか?

 

死ぬ時に医者はいらないと先生は仰っていますが、
私どもの立場からするとお医者様なしには、
動けないこともたくさんありますから。
(相談者・大阪府/46歳女性)

 【回答】

いい質問、ありがとうございます。 

今、ケアマネさんが一番大変ですね。
なんでもかんでもケアマネに降ってきて
なんでもかんでも責められて・・・ 

看護師出身のケアマネの大半が退散しているなか、
現場で活躍されていて、頼もしくも思います。
ケアマネさんには御苦労さまと申し上げたい。 

さて医療者の教育改革ですが、私の考えは実に単純です。 

病院の医者と、在宅医が、1年間、入れ替わる。
看取りをしている町医者が、医学部で教育する。
医学部教授が、町医者として在宅も回る。 

ただ、それだけで確実に日本の医療は変わります。
1年間が無理ならば、1週間でもいいです。
1週間が無理ならば、3日間でもいい。 

どこかの3日間だけ、総入れ変えするのです。 

このアピタルブログが本になっていますが、
第一巻のタイトルをご存知ですか?
「町医者の常識は、病院の非常識」。 

このギャップを埋める作業が必要です。
しかし座学ではダメ。
在宅現場を回り、患者さんに教えてもらうのです。 

次に、全医学部に、老年内科を設置します。
現在は半数にも満たない現実を打開するのです。
現在の医療の柱が、高齢者医療であるからです。 

最後に、特効薬を2つ書きましょう。
これらは劇薬です。 

病院の看護師と訪問看護師が1週間だけ入れ替わるのです。
訪問看護の楽しさを病院の看護師に知ってもらうためです。
訪問看護に携わる看護師を、現在の5倍に増やしましょう。 

さらに、在宅医と訪問看護師が1週間、入れ替わるのです。
訪問看護師がどれだけ優秀か、実験、実感するのです。
ただし、患者さんが迷惑するので1週間にしておきましょう。 

これらを本当にやると、日本中が大混乱します。
しかし、1週間くらい、いいじゃないですか。
中村仁一先生は、医療と関わるな!と説いておられるわけだし。 

以上は、真面目に書いています。
冗談ではありません。
それくらいの劇薬でないと変わらないところまで来ているのです。