《0935》 日本慢性期医療学会で福井に来ています [未分類]

昨夜から第20回日本慢性期医療学会で福井に来ています。
生まれて初めて、福井駅で下車しました。
福井はのんびりしていて尼崎とは大違い。 

前夜祭では、宇宙飛行士の向井千秋さんと写真を撮りました。
向井先生は、心臓外科のお医者さんでもあります。
今日「宇宙医学に学ぶ健康長寿」という演題で講演されます。 

今、日本の医療の半分以上は高齢者医療です。
その大半は、慢性期医療です。
慢性期医療に携わる医療者はものすごい数になっています。 

「良質な慢性期医療がないと日本の医療は成り立たない」
これが、日本慢性期医療協会が掲げるスローガンです。
武久洋三会長はじめら医療界の要人が福井に集結しています。 

昨夜は、全国のお医者さん、看護師さんらとお酒を飲みました。
実にいろんな病院があり、日本は本当に広いなと実感しました。
2次会では、療養病床の看護師さんたちとお酒を飲みました。 

胃ろうの話になりました。
療養病床でも胃ろうの患者さんは多い。
栄養剤の固形化について、療養病床の看護師さんに聞きました。 

固形化すると、注入する時間は短縮され介護者は助かります。
しかし逆に便秘をすることがあったり、短所もいくつかある。
現場バリバリの婦長さんらに、胃ろうの現状を教えて頂いた。 

私は、今、胃ろうの一般書を書いています。
来月はじめには、書店に並ぶ予定です。
現在、最終校正の段階ですが大変参考になる意見を聞きました。 

今日は、がんのターミナルケアの座長を務めます。
明日は、「在宅死VS施設死」のシンポジストを務めます。
一緒に来ている当院の訪問看護師も別の座長があたっています。 

私の本協会での役割は、在宅医療と地域の療養病床をつなぐこと。
両者が上手く連携できれば、患者さんは助かるのではと思います。
働き盛りの子供にとって親の介護との両立は容易ではありません。 

そして、在宅でも病院でも同じように「平穏死」が迎えられる。
そんな医療界になればいいなと思いながら、福井に来ています。
留守番をしてくれるスタッフがいるから、出ていけます。 

「平穏死・10の条件」は、在宅での平穏死について書いた本。
「長尾先生、うちの病院でも平穏死できるんですよ!」
そういった声を、あちこちからいただきました。 

今日は、福井から以下のように発信させてください。 

「日本慢性期医療協会で平穏死の勉強をしている病院も
 徐々に増えてきている。病院の意識も大きく変わってきている」
これからは、病院も含めた「地域での平穏死」を考える時代だ。 

私のミッションは、在宅と病院をつなぐこと。
掛け声はありますが、現状はまだまだです。
地元、尼崎では、いろんな勉強会を重ねています。 

酒を飲みながら、寿司とセイコガニを食べました。
カニは昨日解禁されたそうです。
カニを食べると、日本海に来たなーという感じがします。 

【PS】
日本慢性期医療協会では、こうしたコンセプトのもと
「在宅療養家族講座」を東京と大阪で開催します。
大阪版は、長尾クリニックのスタッフが担当します。 

11月25日(日)の午前11時~4時 大阪です。
在宅介護しているご家族、介護を勉強したい方は
是非ともご参加ください。 

私も講演します。
無料です。
お待ちしています。 

講座の詳細と申しこみは、こちらまでお願いします。