がんと診断されて、喜ぶ人はいません。
99%の人は驚き、慌てて、落胆します。
1%は平然としている人もいます。
心のどこかで覚悟を決めていたのでしょう。
まず、どこの病院に行くかを相談します。
みなさん有名な大きな病院を希望されます。
当然でしょう。
本屋さんに行って気が変わる人か多いので、その場では決めません。
かならず、2~3日の考える時間を与えます。
初回治療がその後の運命を決めるからです。
がんの3大治療といいます。
手術、抗がん剤、放射線。
これは30年前と全く変わっていません。
それぞれに目覚ましい進歩があります。
手術では腹腔鏡手術、抗がん剤では分子標的治療、
放射線ではピンポイント照射でしょうか。
しかし進歩したと言っても、がんで亡くなる人は増えています。
冷静になって考えれば、勝ち負けで言えば、負けるひとが増えています。
それでも、がん医療は進歩した、と言われています。
初回治療は大切です。
手術では、特に大切。
1回目で、すべてが決まると言えば言い過ぎでしょうか。
がん医療において途中で病院を変えるのは、感心しません。
他の病気ならいざ知らず、医者を変えることはお勧めしません。
まあ同じ病院内で医者を変えるまでは、ありだと思います。
しかし病院は変えないほうがいい。
そう思って、後悔しない初回治療の病院を探してください。
3大治療を信じないひともいます。
すなわち、いきなり民間療法に走る人です。
現代医療がよほど信用できないのでしょう。
そこまで信用できないのなら、検査も受けなければ良かったのに、
なんて思いますがそんな余計なことは言いません。
健康食品で治したいという人が必ずいます。
派手な表紙の本を持ってきます。
しかしその本のどこにも、「がんが治る」とは書いていません。
書けば、逮捕されます。
実際に逮捕された大学教授の報道を見た記憶があります。
いずれにせよ、誰が名付けたのか知りませんが、
3大治療とはよく言ったものです。
やはり、3大治療の枠内で考えるべきだと思います。
そんなこと、当たり前かもしれませんが。
(続く)