30年前、まだ医学生だった時「がんの三大治療」と習いました。
手術、抗がん剤、放射線治療のことです。
これは現在も変わりません。
その後、免疫療法や温熱療法やサイトカイン療法などができました。
しかし、これらは入ってきません。
あくまで、その他であり、代替療法との位置づけです。
三大というのは、御三家ともいえます。
それだけの実績があるので、そう呼び続けているのでしょう。
それはそれでいろんな解釈ができます。
がんの外科手術というのは、考えてみれば至極単純な発想です。
悪い奴がいるとそいつを逮捕して、牢屋に入れるようなものです。
非常に分かり易い。
「再発した」といいますが、見方を変えれば実は手術での「取り残し」です。
「再発した」と「取り残した」では、かなり語感が違います。
しかし、取り残したものに対して、再度、手術をすることは普通ありません。
ですから、初回の手術はいかに大切か、ということです。
その後の運命が大きく変わってきます。
外科手術は、やはり職人芸だと思います。
もし再発した場合、抗がん剤治療や放射線治療を行います。
抗がん剤は、手術が出来ない場合、手術して取り残しが判明した場合、
手術して取り残しは無いが予防的におこなう場合。
いろんな局面での抗がん剤治療があります。
それぞれで意味合いや、治療内容は
異なってきます。
いずれにせよ、がんの治療の柱は、
やはり「手術」ということになるのでしょうか。外科医を目指す医者が激減しているのが気になりますが。