《0963》 肺の小細胞がんの抗がん剤治療 [未分類]

肺の小細胞がんは、遠隔転移が早いのが特徴です。
小さながんでも、全身に転移している場合があります。
従って「化学放射線療法」を行うことがよくあります。

放射線と併用する抗がん剤治療として、
シスプラチン+ラステッドを、原則4クール行います。
この治療で大半のがんが、半部以下に縮小します。

進行した小細胞がんには強力な治療を行います。
シスプラチンとイリノテカンを併用するのです。
小細胞がんに効く分子標的薬はまだありません。

小細胞がんは、脳に転移し易いことが知られています。
しかし抗がん剤は、脳細胞に到達できません。
従って脳全体に放射線をかけます(全脳照射)。

小細胞がんは再発率が高いのが特徴ですが、
カルセド、白金製剤、ハイカムチンが使われます。
専門的な話になりすぎてすみません。

肺がんは、小細胞がんかそれ以外かで
使う薬が全く違うことがお分かりかと思います。
小細胞がんの場合は、使う手が限られています。

以上のように、ひとくちに肺がんといっても様々。
そして、抗がん剤治療のメニューも日進月歩です。
半年経てばこうして書いている常識も変わります。

【PS】
出たばかりの胃ろうに関する本に関するお手紙や
メールを沢山いただき、この場をお借りして
御礼を申し上げます。

「胃ろうという選択、しない選択」は、書くのに
半年以上かかってしまいました。
やはり難しいテーマだと、書きながら再認識。

それでもようやく、店頭に並び、感無量です。
まだ3日ですが、結構、売れているそうです。
どうかみなさま読んで感想を教えてください。

今日は、午後は尼崎で講演です。
夜は、三重県鈴鹿市で講演です。
毎日東へ西へ走り回っています。