《0969》 胆道がんの抗がん剤 [未分類]

肝臓で作られた胆汁は、肝内胆管、総胆管を通って
胆のうに一時的に貯留、濃縮され総胆管から
十二指腸に送りこまれます。

胆管とは、その胆汁の通り道をさします。
胆道がんとは、胆のうがんと胆管がんの総称。
胆管がんは、肝門部、胆管、乳頭部などに分かれます。

胆道がんは、日本人に多いがんです。
年間2万3千人が胆道がんになります。
60~70歳にピークがあります。

これから、まだまだ増えるんじゃないかなと思います。
場所別では、胆管、胆のう、乳頭部がんの順になります。
最近印刷工場での多発が問題になっているのは、胆管がんです。

胆石と直接的な因果関係はありませんが、
胆のう炎を繰り返すとリスクにはなり得ます。
また1cm以上の胆のうポリープもがん化のリスクがあります。

いずれにせよ、胆道がんの早期発見は容易ではありません。
エコーで見つけるのが一番です。
エコーは簡便で侵襲が無い、極めて優れた検査です。

膵臓がんや肝臓がんと区別がつきにくい場合が、あります。
なんとなく似ている気がしますが、それぞれ別のがんです。
肝臓がんや膵臓がんに比べて胆道がんは知られていません。

胆道がんの手術は、がんの場所によって難しくなります。
肝臓も一緒に取ることが多いのですが、なかには
膵臓を一緒に取る場合もあります。

さて、胆道がんの抗がん剤治療ですが、
ジェムザールとシスプラチンが標準的治療です。
ジェムザールとTS-1の組み合わせもあります。

放射線治療も行われています。
ジェムザールとの併用で行う場合もあります。
いずれにせよ、黄疸に伴う痒みに悩まされるのが胆道がんです。

胆道のどこかが詰まれば、「黄疸」が出るのです。
内視鏡で入れたステントや、PTCDという管を用いて
黄疸を軽減させながら治療をするのが、このがんの特徴です。

【PS】
尼崎はノロウイルスが猛威をふるっています。
どうか手洗いにを励行してください。
嘔吐・下痢があれば、2食抜いて、水分のみに。

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みなさまの応援に深く感謝申し上げます。