《0975》 膀胱がんと抗がん剤 [未分類]

膀胱がんというと、俳優の松田優作さんを思い出します。
「太陽に吠えろ」や映画「ブラックレイン」で活躍した大スター。
あんなタフな人が亡くなるなんて、信じられませんでした。

さて、膀胱がんは50歳以上の男性に多い病気です。
尿が少し貯まっていればエコーで発見できることも多いです。
お腹のエコーを受ける時は、必ず膀胱も診てもらってください。

また、膀胱がんは、タバコと関係が深いがんです。
ゴムや染料などの化学物質を扱う職場の方も、注意が必要です
そして膀胱がんの唯一の症状といえば、血尿です。

膀胱がんの治療は、なんとなく大腸がんに似ています。
表在性のがんは、尿道から内視鏡を入れて削り取ります。
しかし、半数は再発すると言われています。

表在性の膀胱がんでは、リスク分類が行われています。
がんが再発し易いか、がんが浸潤しやすいかで分類。
低リスク、中リスク、高リスクに分類されています。

低リスク群では、内視鏡手術のあとに、マイトマイシンと
アドリアマイシンという抗がん剤を膀胱内に注入します。
BCGの膀胱内注入もよく行われています。

中リスク群では、ジェムザールやファルモルビシンの
膀胱内注入が行われています。
高リスク群は、BCGの注入を1年間以上、続けます。

浸潤がんの場合、がんが1個でその大きさが
3cm位内であれば、動注化学療法が行われます。
膀胱に行く動脈から、抗がん剤を入れるのです。

メソトレキセートとシスプラチンを入れます。
放射線治療を併用する場合もあります。
がんが消えていれば放射線の追加照射が行われています。

遠隔転移のない浸潤性膀胱がんの補助術前化学療法として
シスプラチン、メソトレキセート、エクザール、
などの抗がん剤が使われています。

【PS】
ノロウイルスが猛威をふるっています。
老人ホームなどの施設は、「厳戒態勢」です。
手洗い・マスクでないと、入れません。

一方、インフルエンザは、まだ診ていません。
ノロウイルスがピークを超えてからインフルが
流行り出すと言われているので、まだ先になりそうです。