《0981》 白血病の抗がん剤 [未分類]

白血病は、血液を造る骨髄の中にがん細胞が増える病気。
そのため正常な血液が造れなくなり命に関わることもある。
急性白血病と慢性白血病があり、3:1の割合です。

また、骨髄性とリンパ性に分かれています。
従って、急性骨髄性、慢性骨髄性、急性リンパ性、
慢性リンパ性の4タイプに分かれることになります。

日本の白血病で一番多いのは、急性骨髄性白血病で
白血病全体の4割を占めます。
子供では、急性リンパ性白血病が多くなります。

白血病の診断には、血液検査と骨髄穿刺を行います。
27年前の私は、毎日のように骨髄検査をしていました。
また染色体検査も広く行われています。

急性骨髄性白血病の治療は、抗がん剤が中心です。
最初にがん細胞を叩きのめして、完全寛解を目指します。
キロサイドと、イダマイシンかダウノマイシンを使います。

脱毛、嘔吐、口内炎、感染などの副作用がおこります。
白血球を増加させるお薬や血小板輸血により支えます。
その後、地固め療法を行います。

抗がん剤治療後に再発した患者さんには
造血幹細胞移植という治療が行われることがあります。

自家移植と同種移植があり、同種移植には
 1) 骨髄移植
 2) 末梢血幹細胞移植
 3) 臍帯血幹細胞移植
があります。

慢性骨髄性白血病の抗がん剤として、2001年から
グリベックという分子標的薬が使用されるようになりました。
高価なお薬なので、薬代の負担が問題になることがあります。

白血病には抗がん剤の多剤併用療法が基本ですが、
グリベック以外の分子標的薬も開発されています。
造血幹細胞移植とどちらがいいのか、検討されています。

白血病の抗がん剤治療は、正直、キツイ治療です。
しかし充分な手ごたえが得られる場合も多く、
積極的に付き合うべき治療法と言えます。

【PS】
病気別に書いた抗がん剤治療はここまでにします。
それにしても、いろんな抗がん剤があるものです。
明日からは、本題の止めどきについて書いて行きます。

相変わらず、在宅看取りの日々です。
寒さは、高齢者には最大の敵です。
どうか暖かくしてお過ごしください。